Ⅰ. 性侵略·大陸花嫁·従軍慰安婦
　1. 日本の｢近代化｣と性侵略
　　 女にとっての日本近代史
　　 公娼制度と家制度―女性の自由への抑圧装置
　　 海外膨張·大陸侵略の具に供された女性の“性”
　　 ｢人民の移住と娼婦の出稼｣
　　 台湾·朝鮮にも公娼制をしく
　　 廃娼運動の側の対応
　2. ｢満州侵略｣と大陸花嫁
　　 一九四五年八月の｢悲劇｣
　　 ｢満州｣支配と大陸花嫁
　　 ｢満州武装移民｣と大陸花嫁
　　 官民競って ｢花嫁輸出｣
　　 ｢皇国農民道｣ ｢皇国婦道｣の強調
　3. 天皇の軍隊と従軍慰安婦
　　 ｢慰安婦案の創設者｣
　　 南京大虐殺と｢強姦｣
　　 南京大虐殺後､ 各地に慰安所開設
　　 対ソ戦をにらんで
　　 南方の島々でも
　　 二重の性管理
Ⅱ. 内鮮結婚
　1. ｢文化政治｣と｢内鮮結婚｣
　　 李王世子垠と梨本宮方子の｢内鮮結婚｣
　　 ｢内鮮結婚｣の政策的開始
　2. 皇民化政策と｢内鮮結婚｣
　　 ｢皇民化｣政策における｢内鮮結婚｣
　　 ｢内鮮一体｣の司法的具現
　3. ｢内鮮結婚｣の破綻
　　 破綻の象徴―李王家と日本史市支配層との｢結婚｣の悲劇的結末
　　 朝鮮女性―日本 ｢同化｣に立ちはだかる存在
　4. ｢強制連行｣と｢内鮮結婚｣
　　 ｢協和事業｣の新展開―日本 ｢内地｣における ｢皇民化｣の推進
　　 日本 ｢内地｣における｢内鮮結婚｣
　　 おわりに―被害と加害の二重性
Ⅲ. 従軍慰安婦に軍と国家は関与しなかったのか
　1. ｢挺身隊｣問題をめぐる最近の韓国女性界の動き
　　 昭和天皇の死と｢挺身隊｣問題
　　 盧泰愚大統領來日を前に､ 韓国女性界動きだす
　2. 従軍慰安婦に軍と国家は関与しなかったのか
　　 ｢慰安婦は民間の業者が連れて歩いたもの｣
　　 ｢営業婦の共有観念を徹底し……｣
　3. 再論·従軍慰安婦に軍と国家は関与しなかったのか(上)
　　 未決の戦争·戦後責任
　　 無責任､ 無誠意の姿勢は､ 従軍慰安婦問題でも一貫
　　 韓国女性界では､ 挺身隊問題は女の｢人権｣問題との認識が強まっている
　4. 再論·従軍慰安婦に軍と国家は関与しなかったのか(中)
　　 小沢発言の意味するもの
　　 繰り返される官僚たちの無責任答弁
　5. 再論·従軍慰安婦に軍と国家は関与しなかったのか(下)
　　 韓国で元慰安婦の女性が名のりでる
　　 よたび国会答弁から
　　 戦後補償問題の背景
　　 個人の補償請求権は認められている
　　 わたくしたちの手で戦後責任に決着を
　6. 従軍慰安婦問題と戦後責任
　　 ｢第一の罪｣と｢第二の罪｣
　　 “開戦”五〇周年と戦争·戦後責任
　　 上坂冬子·曽野綾子両氏の所論批判
　　 日本人の｢戦後｣のあり方が問われている
　7. 軍慰安所は ｢強姦防止｣でもうけられた
　　 軍の関与を明白に示す資料の発見
　　 ｢強姦防止｣が慰安所設置の第一の目的
　　 慰安所の開設から管理､ 統制にいたるまで深く関与
　　 強姦された中国女性の“無念”を思う
　　あとがき