序にかえて
1. 人身売買と｢慰安婦｣
　｢女郞屋｣と人身売買
　｢からゆきさん｣の足跡と重なる慰安所
　朝鮮人少女を連れ出した手口
2. ｢南京強姦｣から慰安所設置へ
　なぜ､ 慰安所を必要としたか
　アメリカ人医師の記録
　陸軍刑法のなかで慰安所は
　一九三八年一月､ 軍直営の慰安所が設置される
3. 性病の蔓延と慰安所
　世界で四番目の性病罹患率
　陸軍の性病予防法
　軍の侵略とともにふえる ｢接客業婦｣数
　軍医が芸娼妓の性病検査を始める
4. 植民地女性と婦女禁買条約
　なぜ朝鮮の女性が徴集されたか
　公娼制度は国際条約違反
　廃娼運動の動き
　朝鮮の公娼制度導入
5. ｢前借金｣という人身拘束の手口
　公娼制度と慰安所制度
　実態は人身売買
　｢慰安婦｣徴集のしかた
　人身拘束の手口
6. 暴力が支配する慰安所
　慰安所が設置された地域
　｢慰安｣という名の暴力
　蝕まれる身体
　自殺を考え､ 心中を迫られ
7. フィリピンの｢慰安婦｣
　被害者の証言
　フィリピンの慰安所規定
　元 ｢慰安婦｣の求めていること
8. 沖縄戦と性
　沖縄の｢女子挺身隊｣
　｢姦奪｣をくり返す日本兵
　父親さがし
　母の命を救った
9. 沖縄の慰安所
　沖縄のジュリ
　ツルさんと松華楼
　慰安所へ
　慰安所と軍と住民と
　投降､ 出産と子どもの死
10. 宋神道さん､ ｢世界館｣を探す旅
　宋神道さんとの中国行き
　だまされた､ 朝鮮から武昌へ
　｢世界館｣を探して
　妊娠したため､ 漢口に売られ
11. なお苛酷な戦後を生き抜いた元 ｢慰安婦｣たち
　一人､ 沖縄の地で
　その日暮らしのはてに
　だまされて､ 日本へ
12. 今も深く残る心と身体の傷
　｢老いて｡ 身体中が痛むいまが苦しい｣
　鬱病､ 神経性心臓病､ 頭痛……
　子宮破壊､ 性病
　一人暮らし