- 高句麗と渤海
- 水山里壁画古墳
| Title | 玄室_西壁_詳細_曲芸団(上段)_輪を投げる人 | ||
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玄室_西壁_詳細_曲芸団(上段)_輪を投げる人
水山里壁画古墳玄室上段の曲芸場面に登場する輪を投げる人物の詳細図である。画面の人物は、上半身と頭を後ろに反らして、三本の長い棒と複数の玉を順番に投げて受け取る曲芸遊びをしている。
この曲芸師も頭には黒い頭巾をかぶり、他の曲芸師と同じようにチョゴリとパジを着用している。チョゴリには高句麗服飾の特徴である襈(襈：ツルあるいはタンチョウの翼端や喉にある黒い羽を模した衣服形式で、シベリアシャーマニズムの影響と見られる)を襟ぐり、袖口、チョゴリ裾(裾周り)につけている。高句麗時代の人々は、老若男女や貴賤の区別なく、すべての人が襈のついたチョゴリを身に纏っていた。パジは下層階級が主に着用していた、筒が狭いパジの窮袴である。ひざ下のパジの裾はめくれないように、長い布できつくしばりつけ、首の長い長靴を履いている。
輻が多い小さな輪一つを空中に投げてから落ちてくるのを待つ瞬間の姿で、他の二人の曲芸師より難易度が低く、緊張感も感じられない。高句麗人たちの芸の風習が理解できる貴重な資料である。