Title | 南壁の第2支石(南壁の仙人の詳細図) | ||
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江西大墓天井の第2支石南壁の側面に描かれた仙人の詳細図である。伝統的な仙人の図柄の一般的な特徴は、①竜や鶴のような乗り物に頼る、②雲に乗っている、③翼が生えている、④羽衣を着用している、⑤耳が長い、⑥先の尖った靴を履いているなどに要約される。
画面の仙人は羽衣(仙人の衣服で、衣の裾が鳥の羽のように分かれた羽の服)を着ており、伝統的な仙人の図柄の特徴のうち、④羽衣を着用している、という要素を満たしている。天衣のように翼のついた上衣に、裾がまるで獣の軽い毛を連想させるように先の分かれた茶色のパジ(ズボンのような下衣)を着用している。靴を履かずに裸足のままで、両腕の姿勢は明らかではない。足を曲げながら走るように空を飛ぶ爽快な姿で描かれている。上衣の翼のような裾と襟元を合わせた腰の帯が、まるでリボンのように長くはためいている。世俗の何ものにも拘束されない不滅の存在である仙人の、自由気ままな姿が感じられる。