Title | 三角火焔文 01 | ||
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徳興里壁画古墳の前室南壁の天井部に描かれた、三角形の火焔文(炎の文様)の詳細図である。前室の四方の壁を横切って巡らされた装飾梁は、墓の空間を天上と地上に分ける境界線の役割をしており、火焔文はこの境界線のすぐ上に描かれ、浄化と永遠の生命を象徴する再生を意味している。
三角火焔文は龕神塚、角抵塚、舞踊塚など高句麗の初・中期の壁画によく登場しているが、興味深いのは、このような火焔文が中国より高句麗の古墳壁画で先に登場しており、中国では西暦460年以降になってから石窟壁画や古墳美術の装飾に登場しているという点である。高句麗の美術文化が中国に影響を与えた可能性も考えられる、非常に興味深い事例である。