• 高句麗と渤海
  • 徳興里壁画古墳
鎧馬武士 04
Title鎧馬武士 04
前室東壁の出行図の鎧馬武士 04
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徳興里壁画古墳の前室東壁に描かれた出行図のうち、上段に描かれた鎧馬武士の詳細図である。鎧馬武士とは、馬と武士の両方が鉄の鎧で重武装している場合を指すもので、鎧馬部隊は高句麗軍隊の中核をなす精鋭部隊だった。この部隊は戦闘において最も先に敵の陣営に突入し、隊伍を乱す重要な任務を担当した。鎧馬騎兵の全盛期は、高句麗の広開土大王の時代である。広開土大王はこの鎧馬騎兵を効果的に活用して伽揶を滅亡させた。馬と武士がどちらも鉄で重武装された鎧馬騎兵は、当時の歩兵たちにとっては現代の戦車に勝るとも劣らない威力を持つ、恐怖の対象だったであろう。
画面に見えている鎧馬武士は、鳥の羽根がついた兜をかぶり、鉄で作られた鎧を着ている。武士が乗っている馬も、顔面には鉄で製作された防御用の仮面をかぶり、胴体には鎧をまとっている。鉄の鎧は一般に重いため、機動性が落ちるという短所がある。行進する馬の足どりが他の文武官が乗っている馬と比べて重く、前足にずっしりと荷重がかかっているのがわかる。画工の細かい表現力が際立っている。鳥の羽毛は武士の兜だけではなく、馬の頭上にも飾られている。鎧馬武士は主に長槍を武器として使用する。旗の装飾がついた長槍を持って馬に乗る武士の姿と、鉄片で作られた鎧の形が、優れた腕前で細密によく描かれている。熟練した画工の作品であることがわかる。

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