Title | 武官 02 | ||
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徳興里壁画古墳の前室東壁に描かれた出行図のうち、馬に乗った武官の詳細図である。武官は車が列をなして進む行列のすぐ横に描写されている。すぐ側で墓主の出行を護衛しているのである。画面に見えている騎馬武士は、東壁の一番前に描写されている。
武官は、後頭部の突起物が三角形でまっすぐに尖ったような形の武官用の幘をかぶり、全体に黄色のチョゴリと黄色のパジ(ズボンに似た下衣)を着ている。衣服の襟と袖口、裾の回りには高句麗の服飾の特徴である襈があてられている。襈は違う色の布を重ねてあてたもので、布が擦り切れないようにする実用的な目的以外にも、装飾的な効果も発揮している。
行列上段と下段の鉄甲をまとった騎兵が乗る馬と比べると、行進する馬の足どりがとても軽快で軽やかに見える。馬の足が体格に比べてとても細く、黒いブーツを履いたような興味深い姿をしている。毛の色が赤い、赤兎馬である。