徳興里壁画古墳の前室東壁天井の狩猟図壁画に登場する、山岳文の詳細図である。起伏に富んだ山々が山脈をなして続いており、まるで遠近感を表現するかのように山の色を変えて彩色している。尾根の上には葉の青い木が描かれ、万物が今まさに目覚めるかのような爽やかな春の気配を伝えている。山岳の表現手法はまだ古拙の域を脱してはいないが、韓国の初期山水画の様子がわかる貴重な例である。