Title | 博位 | ||
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徳興里壁画古墳の前室北壁天井に描かれた瑞獣(縁起のいい動物のこと)のうち、「博位」の詳細図である。徳興里壁画古墳の前室天井には、全部で18匹の瑞獣が表現されているが、そのうち北壁には、天馬、地軸、天雀、辟毒、博位、賀鳥、零陽、喙遠、名称不明の瑞獣1匹など合計9匹が登場し、最も多い。
博位は羊と似た姿をしており、4本の耳が頭上に立っている。頭の前には「博位之猗頭生四耳□有[得]自明在於右」という銘文があり、耳が4本という内容がある。『山海経』に登場する䍸詑と音が似ており、4本の耳を持つという図像的特徴も同じである。この䍸詑を携えると、恐れがなくなるという。胴体の茶色と緑のまだら模様が、神秘的な瑞獣の姿を表している。