入口右側に見える「帳下督」という赤の墨書銘である。色が剥落して鮮明ではないが、帳下督という文字は十分に読み取れる。「帳」の字と「下」の字は隷書体で特徴的に見える波磔(横に引く線の終篳を右に流れるように伸ばして書く筆法をいう)がよく表れている。高句麗の書体を研究する上で、紛れもなく貴重な資料の一つである。