前室南壁入口西側壁の上段に描かれた角笛を吹く人の詳細図である。人物が描かれた線を詳細に見ると、まず赤線で下絵を描き、黒線で形を完成させた後、彩色をしたことが分かる。下絵であった赤線を消すことができずそのまま残っている状態であるが、歩きながら演奏をする人物の自然な姿勢と柔らかな顔の表情が作者の凡庸でない腕前を見せている。