前室南壁入口西側壁の下段に描かれた四人の楽隊の中で、その形状が最も完全に保存された四番目の人物の詳細図である。頭には、幘のような冠帽を着用しており、男性であることが分かる。襟ぐりや袖口に襈をつけたトゥルマギ(外套)には、白の腰ひもが縛られており、赤線で太い服のひだを表現している。安岳3号墳に描かれた多様な姿勢の人物表現を確認できる資料である。