| Title | 東側室_東側_肉庫 | ||
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東側室の東壁中央に描かれた肉庫である。肉庫は肉を保存する倉庫で、貴族層の家でだけ見ることができる付属建物である。倉庫の中には狩りで獲ってきた来鹿、豚などの野獣が鉄製の鉤に丸ごとぶら下がっている。裕福な家の豊かな暮らし向きを垣間見ることができる光景である。建物は瓦を上げた構造で、通気性が良くなるように四方が開いている。興味深いのは、肉の倉庫に入るための階段が設置されているという点である。倉庫は穀物や肉を保存する場所で、湿気の少ない快適な環境が最適であるため、これを考慮して地表面より高く建てたことが分かる。倉庫一つを建てるのにも、建物の目的と機能を考えており、土から上がってくる湿気を避けるように設計した古代人の知恵が伺える場面である。屋根の中央には、鳥一羽が正面を向いてとまっているのが捉えられている。