Title | 玄室_北壁柱(柱頭正面)_鬼面1 | ||
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玄室北側の柱のうち、左から二番目に位置する第二柱の柱頭正面に描かれた鬼面紋である。右側の角が切られた柱頭には、黒と白で描かれた鬼面紋の痕跡が残っている。顔の輪郭線や鼻、咆哮するように大きく開けた口の部分が最もよく残っている。猛獣のように牙を剥いた歯を白く表し、咆哮するように口を開けている。大概の雑鬼神は、怖くて近づくこともできないほど獰猛な威厳を示している。
鬼面紋は文字通り荒々しくも恐ろしい鬼神の顔を紋様として描いたもので、邪気や雑鬼神を退けるために、古くから瓦や壁画に多く愛用されていた辟邪(邪悪な気運や鬼神を退けるという意味)の意味を持つ紋様である。壁画でも墓の中に邪悪な気運が入らないように、このような鬼面紋を装飾したものと解釈されている。